靴職人靴の歴史は、紀元前からとされていますが、古代の人たちは怪我を防ぎ足を守るためにも、その保護を目的に靴は道具の一つとして使われました。当初は植物や動物の皮などを使い、保護目的に利用されてきた靴ですが、文明が栄えるとともに、靴の世界も大きな転機を迎えることになります。現在の、革靴のようなスタイルが生まれたのは、15世紀のヨーロッパとされています。

これは、ラストと呼ばれる木型を使うことで、左右それぞれにフィットする革靴が作られ、靴を補強するためにパーツが生み出され、それによって様々なデザインが登場してくることになります。もちろん、こうした足にフィットする革靴に、革靴職人の存在は欠かすことはできませんが、その時代は我々が思う以上に多くの革職人が活躍していたのです。当時は、私たちの周りで、ごく当たり前に利用されているプラスチック製品のような便利なものはなく、すべて手作り製品によって加工されていました。

動物の皮は非常に丈夫で、なめすことで長持ちし、様々な形に加工できることから、革靴以外にも馬具・カバン・衣類・手袋・帽子・日用雑貨・水筒などと、修理も比較的容易で非常にポピュラーな素材だったのです。次第に、他に強くて丈夫な素材へと、とって代われる事となりますが、古今東西良い品は永遠不滅で、革靴の世界も機械化されてきたとはいえ、職人が木型から作り出す昔本来の革靴や靴修理も、いまだクオリティーの高さを誇っています。